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Part 14 序論の書き方【おしえて論文作成】

序論の特徴

今回は、序論の特徴についてご紹介します。
第13回でご紹介した要旨と、今回取り上げる序論には共通点も多くありますが、決定的に異なる点が2つあります。

1つ目は、要旨が論文の要点や著者の最終目標を端的に述べているのに対し、序論では研究背景が詳細に述べられていることです。

2つ目は、要旨では研究結果が強調されているのに対し、序論では他の研究ではどのような報告がされているか、参考文献を紹介しながら述べられていることです。

序論を書く目的として、同様のテーマで過去に行われた研究について、読者に予備知識を与えること、この研究を行うに至った理由や動機を読者に理解してもらうこと、研究テーマの展開プラン、つまり著者の考えの論理的筋道を示すことが挙げられます。
つまり序論は、これまでの研究に言及しながら自分の研究の新規性と付加価値を提示するセクションであると言えます。

2. 序論に必要な要素

続いて、序論に必要な要素をご紹介します。

項目名の後ろに★マークがついているものは、分野によらず必要な要素ですので、序論を作る際には必ず入れてください。

1個目は、研究のテーマ・背景の説明 (1~3センテンス) です。
研究テーマの背景情報を示すことで、研究分野の価値や将来性について、読者の理解を深めることができます。

2個目は、最先端の技術の現状と今後の課題★ (2~4センテンス) です。
現状の課題こそが著者が埋めようとしているギャップであり、なぜこのテーマを選んだのか、なぜ重要だと思うのかを説明するために必要な情報です。

3個目は、研究の目的★ (1~2センテンス) です。
先ほど示した課題に対して、研究の目的、すなわち現状のギャップを埋めるためのプランを示す必要があります。

4個目は、文献の紹介です。
背景情報として先行研究を紹介し、このテーマに関する現在の知見が不足していることを指摘し、研究の意義を示します。

5個目は、関連文献の調査です。
研究分野においてどのような未解決問題があるのか、またそれらの問題解決のために何が必要なのかを明らかにします。

6個目は、著者の貢献★ (1~2センテンス) です。
自分たちの発見が、現在の知見よりもどのように優れているのか説明します。

7個目は、研究の最終目標★ (1~2センテンス) です。
研究の目的と期待される結果を読者が理解できるよう、どのような方法・アプローチを用いたのか、なぜその方法を用いたのかを説明しましょう。

8個目は、主な結果 (1~4センテンス) です。
詳しい結果については後のセクションで説明することになりますが、今回の研究の貢献内容が現状にもたらす結果を簡潔に述べます。

9個目は、将来的な意義 (1~2センテンス) です。
研究の重要性を先に読者に伝えておくことで論文を読み進めやすくなりますが、考察や結論のセクションで述べるだけでも構いません。

10個目は、本文構成の紹介(短文で3~4センテンス)です。
投稿規定に従った標準的な構成であれば不要です。

ここまで序論に必要な要素をご紹介いたしましたが、序論がおさえるべきポイントを下にまとめました。

  • 研究目的を明確に定義し、解決しようとしている問題点やアプローチはわかりやすく示されているか?
  • 目的に関連した背景情報は十分に提供されているか?
  • 結果・考察での論理展開が予想できる内容か?

つまり、序論が論文全体のロードマップとして機能しているかが重要です。

3. 序論を作成する際の注意点

最後に、序論を作成する際の注意点をご紹介します。

文の時制に関して、研究背景や既知の情報、論文内での予定を示すときは、現在形を用います。
また、過去から現在まで続いている問題について述べる時は、現在完了形を用います。
さらに、今回の研究の貢献について述べる時は過去形、確かな結果ではなく仮説の証明を試みる時は未来形を用います。

パラグラフの長さについては、1つのパラグラフは75~175語を目安とし、話題が変わるときは適宜パラグラフを改めて読みやすくすることが大切です。

正しい時制を使い、適宜パラグラフを改めることで読みやすくしましょう。