Part 17 結果の書き方【おしえて論文作成】
1. 結果の構成
はじめに、結果の構成についてご紹介します。
結果のセクションを執筆するにあたって、意識すべきポイントを4つ挙げます。
- ①どのような結果が得られたか
- ②どのような結果が得られなかったか
- ③得られた結果で、想定外(仮説に反する)発見があったか
- ④基本的に方法のセクション(第16回)で説明した順に結果を提示する
これらのポイントを意識した上で、結果の書き出しとして、2つのパターンをご紹介します。
- ①調査や研究の概略を説明する
例1: The results presented below show that … - ②早いタイミングで図表を示し、単刀直入に結果を述べる
例2: Figure 1 shows the difference between …
1つ目は、最初に調査や研究の概略を説明するパターンです。
例1のように、何の調査を行ったのか説明をしますが、方法のセクションで行ったような詳細な説明は繰り返さないようにしましょう。
2つ目は、早いタイミングで図表を示し、単刀直入に結果を述べるパターンです。
例2のように、最初のセンテンス、またはできるだけ早い段階で図表を提示します。
2. 結果の示し方の注意点
続いて、結果の示し方の注意点をご紹介します。
文法的な注意点として、結果は過去の事実であるため、過去形を使って表現します。
能動態や受動態の使い方に決まりはありませんが、一般的に非人称の文体が使われることが多いです。
例: There was a large difference … / Figure 1 shows …
また、掲載するデータに関して、否定的な結果であっても報告すべきです。結果は包括的に解説し、自分の主張に都合の良い結果だけを報告しないようにすることが大切です。
これは、仮説の証明に不必要な結果の説明を省略することとは別問題ですので、混同しないようにしましょう。
3. 図表を作成する際のポイント
最後に、図表を作成する際のポイントをご紹介します。
図表とは、結果の要点を可視化したものであると言えます。
一方、本文の目的は、得られた結果を解説し、重要な事実や有意なデータに注意を向け、結果の解釈に役立つ補足情報を加えることです。
したがって、図表を見るだけでわかることや、仮説の証明に不必要な結果の説明は省略します。
さらに、論文に掲載した図表が全て本文中で言及されているか、全体を通して用語や単位が統一されているかを確認しましょう。
また、図表の注釈 (レジェンド) は、できるだけ簡潔に、しかし本文を読まなくても図表の内容が理解できるように詳細に記述することが大切です。本文を読む前に図表を見る読者もいるためです。特に、本文に語数制限がある場合はレジェンドに詳細な情報を載せることで、本文の語数を節約することが重要です。
図表で結果の要点をまとめ、本文とあわせて確認することで、読者が研究結果を容易に理解できるよう工夫することが大切です。