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Part 5 簡潔で無駄のないセンテンスを作ろう【おしえて論文作成】

1. センテンスの作り方のポイント

今回は、センテンスの内容を簡潔にまとめ、要点を明確に伝えるためのポイントをご紹介します。

1つ目は、具体性のある言葉を使うことです。
似たような意味の単語を重複させたり、一般的な事項や抽象的な言葉を使用したりするのは避け、速やかに本質的で具体的な情報を提示するべきです。

2つ目は、著者としての立場でのコメントをしないことです。
Weを主語としたセンテンスの使用を推奨していないジャーナルもありますので、投稿前に確認しましょう。

3つ目は、図表からわかる情報は本文で重複して説明しないことです。
本文では重要なポイントだけに触れるようにしましょう。

最後は、常識的な情報の記載はできるだけ避けることです。
知っている情報は読み飛ばす読者も多いと思いますが、必要な情報も読み飛ばされてしまう可能性があるので注意が必要です。

これらのポイントを意識し、読者にとって有益な情報だけを提示することが重要です。

2. 文法的なテクニック

続いて、簡潔で無駄のないセンテンスを作るための文法的なテクニックをご紹介します。

1つ目は、文字数が少なく、できるだけ簡潔な表現を選ぶことです。
特に形容詞を使うときは、本当に必要かをよく考え、同じような意味の形容詞を連続して使うことが無いようにしましょう。

●形容詞 + 総称的名詞の表現よりも、その形容詞の副詞形を用いる。

  • 修正前: an automatic way
  • 修正後: automatically

また、上に示した例文のように、形容詞と総称的名詞を併用するよりも、その形容詞の副詞形を用いることで、語数を減らすことができます。

2つ目は、不要な接続語句や導入語句を使用しないことです。
話題が転換するところや、見出しの直後では下に示したような語句がよく使われます。
しかし、論旨の展開が明快であれば、このような語句を使わなくても、読者は文章の内容を追うことができます。
<不要な語句の例>

  • As a matter of fact, …
  • The results of this work may be synthesized as follows. …

3つ目は、非人称代名詞のitを使い、it is … のような構文にするのを避けることです。
このシリーズの第2回でも扱いましたが、it is … の構文では主語の導入が遅いため、重要な情報がセンテンスの後半に行ってしまい、読者の目にとまりづらくなります。
そこで下の例文のように、助動詞や副詞を利用し、言い回しを変えることが重要です。

● 助動詞や副詞を活用して言い回しを変えることができる。

  • 修正前: It is necessary to use X.
  • 修正後: X must be used.

最後は、名詞よりも動詞を使うことです。
英語では多くの動詞に名詞形が存在しますが、語数を削減するためには、そのままの動詞を使う方が良いでしょう。
例: calculation (名詞) / calculate (動詞)

また目的を説明する際は、動詞を不定詞 (to …) にすることで簡潔に表現することができます。
さらに下の例文のように、動詞と名詞を併用している場合、1つの動詞で表現できないか検討してみましょう。

● 動詞+名詞を1つの動詞で表現する。

  • 修正前: X showed a better performance than Y.
  • 修正後: X performed better than Y.

3. 簡潔な論文を書くためのチェックリスト

最後に、今回ご紹介したテクニックを踏まえ、論文作成時に気を付けるべきポイントをまとめました。

  • 100%必要でない言葉は全て削除する。
  • できるだけ少ない言葉で表現する方法を探す。
  • 語句や表現はできるだけ短いものを選ぶ。
  • 名詞よりも動詞を使って表現する。
  • It is … のような非人称語句の使用は控える。

不要な言葉や冗長な表現を避け、動詞や文の構造にも気を付けることで、基本的に短くまとめることが重要です。